２０２５年６月　ミゾゴイ子育て記

ミゾゴイは、本州から九州の低山の林に夏鳥として渡来し、日本でのみ繁殖します。ミミズ、虫、魚などを採食します。雌雄同色で外見では区別がつきません。
繁殖期の１０日間ぐらいだけ夜、エボーエボーと鳴きますが、それ以外は雛も含めて、一切声を出しません。
胸から腹にかけて中心部に濃茶色の羽があり、ここをくねらせながら、地上で採食します。
湿潤でうっそうとした平地から低山帯の林で、特に谷や沢沿いの急斜面にあるケヤキやコナラ、サクラなどの太い樹木に巣を作ります。
巣は太い樹上の２０ｍ位の所に、木の枝を組み合わせて作りますが、上空からは巣の存在は見えません。オオタカが最大の天敵ですから。
湿度が高く、落ち葉が堆積してミミズなどの獲物が豊富な環境を好みます。5月から7月にかけて3〜5個の卵を産み、子育ては雄雌交代でします。
最初に産まれた卵が孵るまでの期間は 20〜27 日間であると言われ、抱卵日数（１つの卵が産まれてその卵が孵るまでの期間）は 27〜28 日です。
世界で１０００組くらいが生存しているのではないかといわれており、絶滅危惧�U類に指定されています。ペリカン目サギ科　49cm。

太い枝に木の枝を組み合わせて作られていましたが、かなり雑です。左から交代要員が入ってきます。右の親は頭部の翅を立たせて、やや興奮気味。
雛は糞を巣の外に噴射して飛ばします。下草に降り注がれますが、それほど気になりませんでした。
カラスの鳴き声がすると、首を伸ばして枝になりきります。

巣全景

白いフワフワなのが雛のおしり

突然の噴射、その凄い量に驚きました

首を伸ばして枝になりきります

交代する親は、近くの枝に来て、３０分位様子見。その後巣の左側からゆっくり入りました。このとき巣にいた親はなぜか頭羽を立てます。

近くの枝に来てしばらく様子見

巣の左側から入る

巣にいた親はなぜか頭羽を立てます

脇を通って、「ご苦労様」と言って、所定の場所に行こうとすると、交代された親はやや興奮気味に翼を開いて出ていきました。
これだけ派手にやったのは、一回だけでした。

新しい親は後ろから巣に入ります	出ていく親は翼をひろげ	興奮している様子	巣はちょっと小さめ
	翼の裏がよく見えました		後ろを通って
狭いんでしょうね	やっとすれ違えました

交代する親が翼を開いて見せてくれたので、写し続けました。とてもきれいでした。

	やっとすれちがえた	やれやれ	「行ってきます」

雛は背伸びしないと、枝に隠れてしまいます。

親の左側に白い羽毛の雛が

帰ってきた親鳥との交代劇は変化があって面白いです。出ていく親は、座っていた脚を伸ばして。

帰ってきた親鳥は満腹？

裏の枝からでて、座っていた脚を伸ばして

餌を食べてきた親が帰ってくると、雛は餌を要求します。このときの様子はすざましいものがありましたが、声はだしません。

	大きな口に餌をながします	１羽以外の雛はまだ欲しがらない様子

このときは、スムーズに後退できました。

	巣をあとに
座り続けているので脚がつかれるよう

一方餌を食べて帰ってきた親は、雛に給仕します。空腹の雛は思い切り背伸びして、親の口元を突きます。

１０：２７交代しました。両方とも頭部の羽を逆立てていました。交代した親はこの枝から地面に飛び降りて、ミミズを探しにいくようでした。

頭部の羽根を逆立てて

一羽だけ積極的な雛がいて、すでに翼をひろげていました。

	２羽の雛が見えました
	この雛の翼には羽が		翼パタパタ

１２時２６分に交代しました。

			ちょっと羽繕い
束の間の休憩

一羽の雛の成長が著しかったでした。

雛の食欲が凄い

カラスが巣に近づいたので、親は威嚇のポーズで、緊張していました。ここではカラスが一番の脅威だったようでした。

枝に擬態

１４時３７分に交代しました。

	雛はたくさん餌を食べて噴射

１０時４６分に交代しました。もう交代もスムーズですね。

この頃になると雛の食欲も旺盛で、親はたじろいでいました。

			この雛は一番の元気者

１２時４１分、親が巣をでました。交代要員の親が近くの枝に飛んで来ましたが、頭の羽を逆立てて興奮している様子でした。

向こう側にも親が	両親が巣の周りを飛んで	凄く緊張している様子

親が巣に戻って、いつもの平穏が戻りました。

	雛の噴射
			雛三羽

雛たちは大きくなって、翼を盛んに動かしていました。

　

雛たちは我先にと、餌を要求します。

三羽のひなを確認できました。

	三羽のひなを確認

３羽のひなを確認できました。

	巣から落ちるように地上に		雛が三羽います

雛たちが思い思いに翼をひろげるので、巣がとても狭くなりました。でも親はそれを目を細めて見守っていました。

雛たちの激しい動きに耐えられず、枝が落ち、巣の面積が小さくなったようでした。三羽の雛の動きがシンクロしていました。

			三羽の雛

ようやく雛が四羽いたことが判明しました。

親が戻ってきた	雛が四羽見えた！！

この頃になると、親がいつも巣に常駐しなくなり、両親で餌を運ぶので、量も倍増です。

一羽だけ小さい雛がいました。両親はこの雛に集中的に餌を与えていました。餌は口移しで、何を与えているかは見えませんでした。
カエルなどの固形物を見ることはありませんでした。

			一羽まだ白い幼羽が目立つ雛がいます

親が巣に来ると、雛たちは集まるのですが、巣の外のいる雛には給餌しません。

充分大きく育った雛たちは、翼をバタバタさせて飛ぶ練習に励んでいました。

二羽は成鳥と同じ羽色に	左の親はやや明るい茶色ですね		雛の方が濃い色です

頭に綿羽があるのは、雛の証です。

	頭に綿羽が見えます